芸術家はたくさん仕事をするためには、時には描かずにいる必要がある

昨日、アート思考研究会の代表幹事を一緒にやっている浅井由剛さんに会った時に、「ダ・ヴィンチとか取り上げようよ!」と言われて、確かに、今までダ・ヴィンチを取り上げてなかったなぁ~と思い、今月は、レオナルド・ダ・ヴィンチの名言を取り上げます。

イタリアに留学していた時に、ウフィツィ美術館の近くに住んでいたこともあり、そして、学生は無料で入れるので、ウフィツィ美術館に毎日のように通っていた時期に、ダ・ヴィンチの作品を見る機会がありました。また、ダン・ブラウンの『ダ・ヴィンチ・コード』が出たころで、ルームメートが「これ面白いから」と貸してくれたイタリア語訳を辞書を引きながら必死で読むも、イタリア語のレベルが低すぎて、辞書をひくのに疲れて、英語版の原文を買いに走ったことを懐かしく思い出します。

ダ・ヴィンチ・コードにハマり、ルームメートと一緒に、レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」があるサンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会とドメニコ会修道院に行くために、ミラノに行ったり、パリのルーブルまで行ったり・・・と、ダ・ヴィンチをテーマに授業の合間にあちこち出かけていました。

前置きが長くなってしまいました。

ダ・ヴィンチで思い出すのは、旅行だけでなく、どうしても役が欲しくて、毎日何時間も歌いこんでいた時に、先生からしばらく歌うのをやめたほうがいいと言われた時のことです。

ダ・ヴィンチのこの言葉「芸術家はたくさん仕事をするためには、時には描かずにいる必要がある」を紹介されました。「音楽家も芸術家、喉を休める、休めている間にたくさん他のことを経験する。それが演奏に繋がっていく」と諭されたのです。

それまで、1日たりとも休んじゃいけないと思って、コンサートの後でも、コンクールの後でも、レッスンを欠かさず続けていましたが、この頃から、意識的に休みを入れるようにするようになりました。

歌っていなくても学べることはたくさんある。人生をきちんと生きたものだけが歌える曲がある。

そんな風に思えるようになっていったのです。

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