芸術はきれいにやるだけのものじゃない。何かを表現するんだ。

人から評価されたいと、自分の中からの表現ではなく、人から評価される尺度に自分をあわせようとしているときほど、無意識に、きれいにきれいに自分の作品(演奏家なら曲を、画家なら絵画など)を作りこんでいます。

私は、コンクールでとにかく評価されたくて、(人が聞いたときに)キレイに曲を演奏しようと練習をがんばっていた時に、先生からバシッとこの斎藤秀雄先生のお言葉を言われました。

「コンクールで勝つことは、音楽家としてのキャリアで大事なことかもしれないけれど、通過点ですよ。昔斎藤先生が「芸術はきれいにやるだけのものじゃない。何かを表現するんだ。」っておっしゃってましたよ。あなたの今の演奏はどうですか?何かを表現できていますか?」

がーんとバッドで頭を殴られたような気分でした。

コンクールでは勝ちたい。でも、なにかを表現して勝たねば、しょせん通過点のコンクール、この先キャリアが作れなくなる。

そう思って、有り金はたいて、学校さぼって、電車に乗って、海へ行き、ひたすら自分が何を表現したいのか、考えながら、海に向かって歌い続けました。

コンクールの結果は、奨励賞。でも、講評に、「舞台が見えてくる演奏でした。あなたの表現力を大事にしてください」とあり、「先生に気づかされてよかった」と心から思ったのでした。

さて、ビジネスでも同じことが言えます。

役員会を通すために、キレイにポンチ絵を描いても、机上の空論。

魂をこめなければ、ビジネスとしてはローンチしていきません。

自分は何を表現したいのか? 

突き詰めて考えていかないと、絵に描いた餅で終わってしまいます。

芸術もビジネスも、アウトプットのやり方が違うだけで、同じだなぁと、社会人になってから思いました。

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