スポーツ選手もアーティストも、ここぞという時に、集中し結果を出すことを求められます。
「本番力」と呼ばれるものですね。
斎藤先生が「ある決定的瞬間に集中できない奴はだめだ」とおっしゃっていたと、斎藤先生のお弟子さんだった私の先生はよく言っていました。
子どもの頃から「本番にピークを持っていくような生活とはどういうものなのか?」、「この演奏はうまくいくのになんでこの演奏はうまくいかないのか?」など、毎回、自分の演奏を振り返って練習を重ねていくうちに、本番に強いと言われるようになりました。
ターゲットの日・時間にあわせるだけでなく、「ここでホームランを打たなければならない」と数年に1回出会うような場において、集中力を発揮し、結果を出すことがコントロールできるようになってきています。
これは、練習である程度できるようになると思います。
緊張して声がかすれたら、体をぎゅっと硬直させ、ふっと力を抜くと緊張が解けるという物理的なテクニックから、自分の認知のゆがみに気づきそれを修正していくというやり方など、さまざまなやり方があります。
大切なのは、ここぞという時に集中して結果を出すために、日ごろから準備しているということではないかなと思います。
脳が最適に機能するのは集中と集中解除を交互に行なうときであり、そうすることで回復力が発達し、創造性は高まり、より優れた判断を下すこともできる
ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー「集中力をコントロールして、創造力を発揮する3つの方法」
この記事にあるように、脳がどのように最適に機能するのかは科学的にもいろいろとわかってきていることですので、創造性を高めるために、日々どのように過ごしていくのか、考え、実行してみるのもいいですね。
戦略・事業開発コンサルタント、声楽家、アート思考研究会代表幹事
イリノイ大学在学中に、世界初のウェブブラウザ―であるNCSA Mosaicプロジェクトに参加後、世界初の音楽ダウンロードサービスやインターネット映画広告サービス等の数多くの新規事業を立ち上げ、インターネット・エンジニアのキャリアを重ねる。ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタント、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長を歴任。2012年に独立し、戦略・事業開発コンサルティングを行う会社Leonessaを設立。明治大学サービス創新研究所客員研究員。声楽家としても活躍し、TV朝日「題名のない音楽会」では「奇跡のハイヴォイス」と評される。国際芸術連盟専門家会員。
子どもの不登校をきっかけに、大学で心理学を学び、認定心理士、不登校支援カウンセラー、上級心理カウンセラー、Therapeutic Art Life Coachなどを取得、心のレジリエンスとアート思考の融合を模索中。
著書
- 『ミリオネーゼの仕事術【入門】』
- 『自由に働くための仕事のルール』
- 『自由に働くための出世のルール』
- 『考えながら走る』など多数。