生活なしに芸術を知ろうと思う人は、……芸術まで譲って貰えると思う人だ

なんとも耳の痛い言葉です。

『自伝ーはるかなり青春の調べ』にある言葉だそうです。

山田耕筰の自伝は読んでいたはずなのに、私は読み飛ばしていました。

この言葉が、五嶋靖弘 著『心豊かで生き方上手になる名言集』の一番最後に紹介されていて、「あっ!そうだったんだ!」と気づいたのですが、山田耕筰が苦悩していた西洋音楽と日本の融合について、彼の心の叫びがこの1文に込められていたのだなぁと思いました。

生活のなかにある日本人のアクセント。これを崩すことなく、メロディに組み込んでいった。何事もかぶれては無理が生ずる。それは独り善がりの滑稽しか生まない。本当の芸術も日本の日常を生活するところからしか生まれないのだ。

五嶋靖弘 著『心豊かで生き方上手になる名言集』 p.158

生活が芸術の基礎にある。

そのことを忘れずに「創り出す」ことをしていかないといけないのだと、改めて気づかされたのでした。

関連記事

  1. あなたは何かを見て”なぜそうなのか”というだろう
    しかし私は存在…

  2. みんなちがって、みんないい。

  3. 「すばらしいアイデアを得たいのならたくさんのアイデアを出すことだ」

  4. インスピレーションを得たときは素晴らしいが、作家は残りの時間へのアプロ…

  5. 可能領域を見極めるには、その境界を超えて不可能領域に踏み込んでいくしか…

  6. 芸術家は火を起こす前に閃光を創り出さなくてはならない

  7. 旅路に果てがあるのはいい。しかし結局、大切なのは、旅そのものなのだ。

  8. わたしは、退屈なことが好きだ

2025年10月
 1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031  

入会案内

ご入会手続きはこちらから

献本について

献本をご希望の方はこちらへ

Archive

アート思考関連記事のツイート