インスピレーションを得たときは素晴らしいが、作家は残りの時間へのアプローチ方法を開発しなければならない

以前、研究会を一緒にやっている阪井和男先生から、私がある事業を創り出した時に、なぜそれを思いついたのかを聞かれた時に、「空から降りてきたとしかいいようがありません」と言ったことがあります。そうしたら先生から、「それ以外の時間は何をしていたのですか?」と聞かれたので、「降りてくるのを信じてひたすらやるべきことをやっていたんです。そうすれば、いつか降りてくるのがわかっていたので」と言ったら、「砂山モデルですね」と言われたことがありました。

砂山モデルとは、砂粒を1つずつ落としていくと、砂山ができ、斜面の傾きが大きくなり、ある時突然なだれが起きる瞬間があります。

はっと思いつく瞬間を信じて、自分がやるべきことをやる。そして、はっと思いつく機会を待つのが、砂山モデルに似ているというのです。

では、自分がやるべきことをやるというのは具体的にはどういうことなのか?

人ぞれぞれやり方のスタイルがあるのだと思いますが、私の場合は、「この領域で事業を起こしたい」という大きくは決めているのですが、それに関係ないところも含めて、大量に自分の中にインプットしていきます。

本を読む、人に会う、いろいろな場所へ行く、テレビを見る、子どもと遊ぶ……

つまり日常を過ごしていくのですが、私が人よりもたぶん多いとすると、「インプットをする」という行動だけではないかと思っています。

特に本を大量に読んでいるのはあちこちで話をしていて、年間1000冊は読んでいて多い年だと2000冊を超えます。テレビもたくさん見ていると思います。子どもが生まれてからずいぶんテレビを見る時間は減りましたが、1日2倍速で210分ほど見ていますので、普通の長さにすると420分くらい見ています。
日本人の平均メディア視聴時間は総務省の令和2年版情報通信白書をご覧ください

そういうことをしながら、「この領域」というのを常に頭の片隅に置いてあるのです。

そして、ある日、はっと思いつく。

そこからは、猛スピードでそれが実現可能なのかどうかをあまりお金を使わずに試してみるフィージビリティスタディをしてみます。そして、そこで手ごたえがあった場合、スケール化を考えてみるのです。

みなさんも自分なりの降りてくる瞬間を待つやり方を考えてみてください。

イノベーションの神様は意外と優しい神様で、準備している人には、そこそこ頻繁に降りてきてくれます。

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