OECD国際成人力調査(PIAAC)は、各国の成人(16~65歳)が持っている成人力を調査するもので、2012年に実施したPIAAC2012では、各国の成人に、「現在、何らかの学位や卒業資格の取得のために学習しているか」を聞いています。この調査で、日本の成人の生涯学習率は、先進国で最低レベル。ランキング18か国のうち最低で、学校で学ぶ成人が最も少ないという結果が出ました。
注: PIAACの次のレポートは2024年に発表される予定で、データは少し古いです。
総務省統計局が実施した「平成28年社会生活基本調査」では、有業者が、調査日に学業以外の「学習・自己啓発・訓練」を行った人は、38.5%、1日当たりのあたりの「学習・自己啓発・訓練」の総平均時間は6分でした。
注:現在令和3年の社会生活基本調査を実施中なので、パンデミック下でどう人の行動が変容したのかもうすぐわかりますね
COVID-19パンデミックによって、おうち時間が増えた人も多いのではないかと思います。
私も、パンデミック前はクライアント先を毎日周り、コンサート出演や収録などで外出がとても多かったのですが、昨年2月から基本在宅ワークになり、移動時間が激減したため、大学へ戻って勉強をしなおしたり、勉強したいと思っていた資格の取得のためのクラスに通うなど、勉強時間が激増しています。
新しいことを学ぶと、物事の見え方自体が変わってきます。
新しいやり方にも気づけます。
その業界では当たり前のことでも、違う業界にいると知らないこともたくさんあり、「へぇ~こんなやり方してるんだ!」と思い、「このやり方を自分の業界でやってみるとどうなるんだろう?」と試してみています。
私はいつも自分のできないことをしている。
ピカソ
そうすればそのやり方を学べるからだ。
ピカソが言っているように、自分ができないこと、知らないことをすることで、違うやり方を学び、それを今の自分の仕事に活かすことができるようになっていくのだなぁと改めて思いました。そして、その「新しいやり方」がイノベーションに繋がっていくときもあります。
今年も残り1/3。
知らないこと、できないことに挑戦してみてください!
戦略・事業開発コンサルタント、声楽家、アート思考研究会代表幹事
イリノイ大学在学中に、世界初のウェブブラウザ―であるNCSA Mosaicプロジェクトに参加後、世界初の音楽ダウンロードサービスやインターネット映画広告サービス等の数多くの新規事業を立ち上げ、インターネット・エンジニアのキャリアを重ねる。ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタント、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長を歴任。2012年に独立し、戦略・事業開発コンサルティングを行う会社Leonessaを設立。明治大学サービス創新研究所客員研究員。声楽家としても活躍し、TV朝日「題名のない音楽会」では「奇跡のハイヴォイス」と評される。国際芸術連盟専門家会員。
子どもの不登校をきっかけに、大学で心理学を学び、認定心理士、不登校支援カウンセラー、上級心理カウンセラー、Therapeutic Art Life Coachなどを取得、心のレジリエンスとアート思考の融合を模索中。
著書
- 『ミリオネーゼの仕事術【入門】』
- 『自由に働くための仕事のルール』
- 『自由に働くための出世のルール』
- 『考えながら走る』など多数。