すべての子どもは生まれながらにしてアーティストだ。問題は、大人になってもアーティストでいられるかどうかだ。

すべての子どもは生まれながらにしてアーティストだ。
問題は、大人になってもアーティストでいられるかどうかだ。

パブロ・ピカソ

ピカソのこの言葉は、よく引用されているので、ご存知の方もとても多いのではないかと思います。

ピカソは子どもであることに関して、いろいろな名言を残しているので、彼自身、子どもの心を持ち続けることを意識していたのではないかなぁと思います。

私はずっと演奏畑にいるからか、〇〇のときの気持ちを思い出し、それを演奏につなげるということを訓練されてきているので、小学校1年生の時の夏休みの臭いとか、幼稚園年長のときの冬の風の冷たさとか、小学校6年生のときに行った先生の実家の桃農園で自分でもいだ桃をむいたときの包丁と桃の感覚とか、細かいことを思い出し、その時の気持ちも一緒に思い出すようにしています。

そして、その時の気持ちのまま、演奏をしています。

表現力が豊かだと評価していただくのはこのあたりが要因ではないかと、指導してくださっている先生方によく言われますが、このやり方は子どものころにレッスンをつけてくださったピアノの先生から教えてもらったことです。

自分が何をどんな気持ちになったのかは、毎日日記につけています。思い出せなくなると、日記を読み返し、記憶の糸をたどります。その時に、どんなにおいだったのか、どんな感触だったのか、どんな音が聞こえたのか…‥ 私の場合は、五感から思い出すことが多いです。

子どもの心を思い出すには…… 

子どもが生まれてからは、子どもと一緒に生活する中で、自分がそのくらいの年齢だったときの気持ちを思い出すことも多いです。

この夏は、幼稚園生の娘と一緒に、雲を見たり、燕を観察したり、アゲハの卵や幼虫を探したりしています。

空を見ながら、街の柑橘類の木を探しながら、飛んでいる鳥の帰る方向を見ながら、街の中をふらふらしていると、意外にも多くの自然を見つけることができます。

この間は、霧雨の中、蓮の花や葉っぱにたまった水が池に零れ落ちるのを見るためだけに、1時間近く蓮を見ていました。

娘と一緒に生活していると、彼女が見ているものをヒントに、私が幼いころのやり直しをしているようにも思います。子どもとの暮らしの中には、子どもの心に戻る機会がたくさんあるのだなぁと思います。

自分の子どもでなくても、近所の子どもでもいいと思います。

その子たちの目を通して、自分の子どものころを思い出すのもいいですね。

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