創造性には多様性が不可欠であると言われています。ここでいう多様性とは、専門分野の違いなどの機能的な多様性と、価値観の多様性であると言われています(1)。
小さなころから、人と同じようにすることを求められてきましたが(そして、現在小学1年生を育てているのですが、娘も常に「人と同じ」ことを求められているようで、悩んでいます)、創造的な人や組織を求めるならば、シャネルのいうように、人と違っていた方がいいのです。
かけがえのない人間になるには、常に他人と違っていなくちゃ
ココ・シャネル
私は今でこそ人と違っていていいと割り切れるし、人と違っていることが自分の強みだと思えていますが、学生時代は自分の親からも人と違うことを指摘され、「なぜ普通にできないのか理解できない」と何度も言われました。10代半ばで言われることに疲れ果て、「私は木星から来た宇宙人なので、違っていても諦めてください」と親にいったほどです。
大学で情報学部へ行き、いろいろなものを作りだす人たちの中で仕事をするようになって、「なぁんだ。こんなにも違う人たちがいっぱいいるし、みんな創り出すことにわくわくして、すっごく楽しそう。これでいいんだ!」と自分の仲間を見つけたことで、人とはちょっと違うと言われても気にならなくなっていきました。
その中でも女性は1人だけだったので、常に「女の子なのに変わってるね」とは言われたのですが、変わってる人たちに変わってるねと言われても、あまり響かなかったのかもしれませんが(笑)
人と違うことに違和感を持っているなら、「私は創造的な人でありたいからこれでいいの!」と思ってくださいね。仲間が欲しければ、アート思考研究会には、ちょっと変わっている人たちもいっぱいいて、みんな楽しくそれぞれの人生を生きているので、ぜひ遊びに来てください!
参考文献
(1)Hulsheger, U., Anderson, N., & Salgado, J. (2009). Team-level predictors of innovation at work: A comprehensive meta-analysis spanning three decades of research. Journal of Applied Psychology, 94, 1128–1145.
戦略・事業開発コンサルタント、声楽家、アート思考研究会代表幹事
イリノイ大学在学中に、世界初のウェブブラウザ―であるNCSA Mosaicプロジェクトに参加後、世界初の音楽ダウンロードサービスやインターネット映画広告サービス等の数多くの新規事業を立ち上げ、インターネット・エンジニアのキャリアを重ねる。ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタント、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長を歴任。2012年に独立し、戦略・事業開発コンサルティングを行う会社Leonessaを設立。明治大学サービス創新研究所客員研究員。声楽家としても活躍し、TV朝日「題名のない音楽会」では「奇跡のハイヴォイス」と評される。国際芸術連盟専門家会員。
子どもの不登校をきっかけに、大学で心理学を学び、認定心理士、不登校支援カウンセラー、上級心理カウンセラー、Therapeutic Art Life Coachなどを取得、心のレジリエンスとアート思考の融合を模索中。
著書
- 『ミリオネーゼの仕事術【入門】』
- 『自由に働くための仕事のルール』
- 『自由に働くための出世のルール』
- 『考えながら走る』など多数。