2021年の最後の月、12月は、私の大好きなSF・ファンタジー作家のアーシュラ・K・ル=グウィンの言葉をご紹介します。
私がル=グウィンに出逢ったのは、小学生の頃。
姉が『ゲド戦記』を読んでいて、どれだけ遊んでと頼んでも、本から顔をあげてすらくれず、そんなに面白い本なら私も読んでみようと、姉が読み終わった第1巻を手にし、その世界にハマったのでした。
その後、『闇の左手』、『所有せざる人々』、『風の十二方位』、『世界の合言葉は森』など、ル=グウィンの著作物を次々と読んでいきました。
2015年に娘が生まれ、彼女の言語発達が定型発達から外れているのではないかと各所から指摘を受けた際にも、私が手にしたのが、ル=グウィンの『ギフト』でした。
私の中では、ル=グウィンの本は、常にそばにある本となっていったのでした。
数多くの作品を残したル=グウィンですが、創造性に関することもあちこちで名言として残っています。
今回取り上げている言葉
創造的な大人とは、生き残った子どものことだ
アーシュラ・K・ル=グウィン
子どもの頃は誰でも創造性を発揮できているのに、大人になるとなぜできなくなるのか?
子どもの頃の創造性を持ったまま大人になった人だとル=グウィンはいっています。
いろいろな作家やアーティストが似たようなことを言っていますが、どんな人も創造性を持っていて、それを素直に子どものように他人の目を気にせず出せるかどうかではないかなと私は思っています。
まずは自分の心の思うままに何かを描いてみる、作ってみる、歌ってみる。
人に見せる必要はないので、思うがままにというのが大事だと思います。
そこから創造性の芽をゆっくり育てていくことで、大人になって子どもの心を見失ってしまった人も、また見つけることができるんじゃないかなと思います。
戦略・事業開発コンサルタント、声楽家、アート思考研究会代表幹事
イリノイ大学在学中に、世界初のウェブブラウザ―であるNCSA Mosaicプロジェクトに参加後、世界初の音楽ダウンロードサービスやインターネット映画広告サービス等の数多くの新規事業を立ち上げ、インターネット・エンジニアのキャリアを重ねる。ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタント、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長を歴任。2012年に独立し、戦略・事業開発コンサルティングを行う会社Leonessaを設立。明治大学サービス創新研究所客員研究員。声楽家としても活躍し、TV朝日「題名のない音楽会」では「奇跡のハイヴォイス」と評される。国際芸術連盟専門家会員。
子どもの不登校をきっかけに、大学で心理学を学び、認定心理士、不登校支援カウンセラー、上級心理カウンセラー、Therapeutic Art Life Coachなどを取得、心のレジリエンスとアート思考の融合を模索中。
著書
- 『ミリオネーゼの仕事術【入門】』
- 『自由に働くための仕事のルール』
- 『自由に働くための出世のルール』
- 『考えながら走る』など多数。