ブログのほうの更新、ご無沙汰してしまいました。毎日のように、こちらのウェブサイトの記事を人の代わりにアップしたり、作成したりしていたので、私としてはあまりご無沙汰感はありませんが……。
さて、今回は、好奇心について書こうかなと思っていたのですが、先ほどアート思考研究会の代表幹事の浅井由剛さんと会議をしていて、チクセントミハイの創造性の話となり、「創造性って習慣化だよね」という結論になったので、私がやっている創造性を持ち続けるための習慣化の話にします。
さて、この写真、なんだかわかります?
先日、中東やアフリカのプロジェクトで一緒だった友人から宅急便が届きました。
中に入っていたのは、日本国内で作られている世界中の唐辛子!
なんと21種類も入っていました。
ちょうど前の日に、ハバネロを農協で買ってきて、ハバネロペーストを作ったばかりだったので、「唐辛子の季節ね~」と、いろんな種類の唐辛子にわくわく。
でも、「ロシアンルーレット楽しんでくださいね」なんてお茶目なメモがついていたので、どっきり。
友人は、品種名は書いておいてくれたけど、情報は品種名しかないっ!!
しかも、お茶目な人なので、品種を日本語で書いているわけがなく、英語だったりスペイン語だったりなぜかフィンランド語だったり……。
このメモを見ながら、彼と一緒に食事した時に、死にそうなほど辛い唐辛子を食べたことを思い出し、これは口に入れる前に調べなきゃとネット検索しまくりました。
しかし、正確な情報がとれたのは7種のみ。残り、14種はまったく情報がない(涙)。
ならば、自分で試すしかないっ!
意を決して、大量の水とティッシュとノートを片手に、ロシアンルーレットに挑戦してみました。
未就学児の娘には、「ママは今からめちゃくちゃ辛いものを食べるので、万が一目に入ったりしたら大変だから、遠くから見ていてね」と話しをして、恐る恐る一口目を入れると・・・
セーフ!
ビショップス・クラウンという一番右上のベル型をしたちょっと変わった形のオレンジ色の唐辛子は、あまーい、ピーマンとパプリカを足したような味。香りはパプリカを強めにした感じでしょうか? そのままサラダに使える味でした。
次に挑戦したのは、クリームファンタジー。左から3列目、上から2段目のなしの形をしているクリーム色の唐辛子です。香りは、パプリカの親戚な感じだけれど、パプリカよりももっと水分量が多い感じがします。みずみずしいのに、皮がパリッとしていて、この食感の差が面白いです。これって唐辛子なんだろうか? と思ってしまうほど。
こうして、いろいろと挑戦しながら、自分が感じたことを全て言語化してメモに残していくのです。
ツホロロは、ネットで調べたところ、ブラジル原産で、SHUが8万~12万なので、ハバネロよりも辛くなさそう。ハバネロペーストを常用しているのだから、私は大丈夫!と思って食べたら、死にそうになりました。はぁ~、はぁ~、はぁ~。口の中に棘が刺さった感じがします。口の中が紫に近い赤い色になっているイメージ。でも黒までいかない。お水を飲むと、刺さった棘が喉に広がっていくようになって、気道がきゅっと締まる気も。胃まで届くと、ピリピリピりっと、ピリピリするのに、急にぽわーんと体が温かくなってきて、「もう一口いけるかも!」と、思ってしまいました。「ヤバい、ヤバい。まだ先はある。料理法を考えておこう」
その次に挑戦したのは、一番上の真ん中、カボチャのような形をした緑色の7 pot evergreen。痛いっ、痛いっ!!!!!
私、涙流して転げまわりました。転げまわりながらも、しっかりとメモを残していました。「稲妻に打たれた。死ぬ。死ぬ。死にそう~。辛いんじゃなくて、痛い!! 世界がぴかぴか光って見える。口の中が爆心地。目の奥まで痛い。帝王切開の後が裂けたときだってこれほど痛くなかった。そうだ、手をざっくりガラスで切ったときの鋭い痛みだ。あの痛みと同じだ。痛みが引いていくのは同じ感じだろうか?」こう書いて、口から出しました。出したら唇がピリピリどころかびりびり。
7 pot evergreenを試食の後は、汗びっちょりで、胃も痛くなってきたので、いったん中止。残った唐辛子に挑戦しました。
この7 pot evergreenトリニダード原産で、100万~120万SHUだそうです。後で友人から聞きました。「ロシアンルーレットだったでしょー 人生が変わったでしょー」と笑ってました。その時に私が思ったことももちろんメモに残しました! 「現地の人はいったいなんでこんなに辛いものを食べようと思ったのだろうか?」その時に持った疑問も書き残しておきました。ネットで調べたのですが、私の言語力の限界か詳しい情報には行きあたらず、そのうち詳しい人に出会ったら聞いてみよう、専門書を見つけたら読んでみようと思います。こうして疑問の記憶にもタグをつけておくのです。
さて、今回のエピソードでお伝えしたかったのは、唐辛子に挑戦している私がチャレンジャーだと言いたいわけではなく、こうして試していること、感じたことを全て言語化し、メモしておくと、なにかのときにふと「あの時のこの感覚に似ている」と思い出しやすくなるのです。
言語化しておかないと、いろんな経験をしていくうちに忘れてしまい、その時に出来事自体は思い出せてもどんな感情を持ったのか、何を感じたのか、何を知りたいと思ったのかなど、忘れて行ってしまいます。それを阻止するために、私はなんでも言語化してメモに残しておきます。そして、後で見直して、やっぱりこれは知りたい!と思ったことを改めて調べてみたり、その時の感情から沸き起こった次の行動につなげていっているのです。
戦略・事業開発コンサルタント、声楽家、アート思考研究会代表幹事
イリノイ大学在学中に、世界初のウェブブラウザ―であるNCSA Mosaicプロジェクトに参加後、世界初の音楽ダウンロードサービスやインターネット映画広告サービス等の数多くの新規事業を立ち上げ、インターネット・エンジニアのキャリアを重ねる。ボストン・コンサルティング・グループの戦略コンサルタント、GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長を歴任。2012年に独立し、戦略・事業開発コンサルティングを行う会社Leonessaを設立。明治大学サービス創新研究所客員研究員。声楽家としても活躍し、TV朝日「題名のない音楽会」では「奇跡のハイヴォイス」と評される。国際芸術連盟専門家会員。
子どもの不登校をきっかけに、大学で心理学を学び、認定心理士、不登校支援カウンセラー、上級心理カウンセラー、Therapeutic Art Life Coachなどを取得、心のレジリエンスとアート思考の融合を模索中。
著書
- 『ミリオネーゼの仕事術【入門】』
- 『自由に働くための仕事のルール』
- 『自由に働くための出世のルール』
- 『考えながら走る』など多数。