アート思考セミナーでよく質問されることは
「アート思考はどうやって身につけるんですか?」という質問です。
自分自身アーティストでもあり、新規事業のプロジェクトマネージャの経験を通して、自分の中ではアート思考的な思考法が日常的に行われていて「どうやって?」と考えたことが無かったんですが、講師という立場になって客観的に考えてみました。
一体どういう思考法を日ごろしているのか?
1、好奇心
とにかくたくさんの事に興味、感心を持ちます。日常の美味しい楽しい嬉しいから社会の構造、人の言動まで、気にしたら切りがない無いのですが、身の回り小さなことでも興味関心を持っている様です。子供の頃は、これが原因で注意力が散漫だとか集中力がないとよく注意されました。これはADHDやアスペルガーの傾向があると言われていたことですが、芸術家や発明家、起業家に多い傾向だそうです。
【天才の秘密 アスペルガー症候群と芸術的独創性】https://note.com/48art/n/n7855a936e953
2、問う
興味・好奇心を持った事に何故だろう?と問いを持ちます。なんで飛行機は空を飛べるんだろう?なんで人間は二足歩行なんだろう?、、、、世界は知らない事に溢れています。疑問に思うだけでなく、ちょっとだけ深く正解を求めずその意味を自分なりに考えてみましょう。
3 、書き留める
その問いや感じたことを書き留めて残します。これを自分はときめきメモ(ときメモ)と呼んでいます。ときめいた事を書き留めることでその時感じたことや知った事を心に留めます。人は一日に様々な新しい情報と出逢いますが、そのほとんどは記憶から消えていきます。書き残しておくことで記憶の引き出しにしまっておくことができます。この問いや感動の蓄積が発想の泉になります。自分の場合、単語だけ書き留めて、それを後になって文章にしてツイートしています。
基本はこの3つです。
この蓄積がいつか新しい事(作品や新規事業やイノベーション)を生み出す要素になるのです。新しいアイデア=創造性が生まれる方程式は至ってシンプルで、様々な要素を結びつけてみたら今までにない新しいものが生まれる出てくる。要するにどれだけ多くの引き出しを持っているか、そしてそれらをどう柔軟に結びつけ深く考えているかが大切なんです。
創造性というのは物事を結びつけること(コネクション)にすぎない過去の経験をつなぎ合わせ、新しいものを統合することができるからだ。それが可能なのは、彼らがほかの人間よりも多くの経験をしているから、あるいはほかの人間より、自分の経験についてよく考えているからだ」
『スティーブ・ジョブズの流儀』リーアンダー・ケイニー、ランダムハウス講談社より
このことを説明するのに自分のセミナーではこんな写真を見てもらっています。
もし、散歩をしていてこれを見つけたら、、、、そのまま通り過ぎず立ち止まって観察してみましょう。
1、好奇心をもつ。
あ、これ日本庭園によくある奴だ、、何って言ったっけ?
これの名前は「獅子脅し」なるほど「害獣を追い払う装置」なんだ!
それだけ?
実は奥が深くて禅にも関係があるみたい、、
静かな中でカーーーンと鳴ることで静けさが強調される。
禅の世界では「静寂を聞く装置」という解釈をするみたいだ。
まさにワビサビの世界!では、ワビサビってなんだ。。。。
好奇心を持つとどんどん世界が広がります。好奇心で知ったことは、点数や評価をもらう為につけた知識とは違い、役に立たないかもしれないものです。それでも、内発的な問いは自分の深いところに残ります。
こうして、問いと自分なりの答えをたくさん蓄積すること、そして、それを結びつけて新しい価値を産む、これが創造性で、アート思考の第一歩なのだと思います。
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1966年生まれ、日本大学芸術学部 演劇学科卒業。
アート×デザイン思考講師/ トヨタ自動車から内閣府まで新規事業開発専門のフリーエージェントを経て公益代理店 一般社団法人i-baを設立。熊本大学「地方創生とSDGs」/京都芸術大学「縄文からAIまでのアート思考」非常勤講師。地域デザイン学会 参与。FreedomSunset@江ノ島主催。DJ/トランペッター。逗子アートフェスティバル2017・2020プロデューサー。
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