早稲田大学日本橋キャンパス WASEDA NEOで開催されている『13歳からのアート思考』の著者、末永幸歩さんが講師をつとめる、「自分だけの答えを見つける「アート思考」体験講座」に参加しはじめました。
全6回のコースで、2020年9月10日からスタートしたものを、6回に渡り、体験記としてレポートしています。今回は2回目です。
講座の概要
自分なりの視点で物事を捉えて、自分だけの答えをつくりだす「アート思考」を、作品鑑賞を通して身につける体験型講座
WASADA NEOウェブサイトより
アート思考とは何か。
アート思考について学びを深めるために、ミニワークやグループディスカッションを通じてインタラクティブに学ぶ講座です。
セミナーの流れ
2回目となる今回はアプトプット鑑賞で、次の3つのステップで進められました。
1.用意された絵に対して「何を感じたか?」をチャットで意見をお互いにシェア
2. 1をさらに発展して話を進め、「何を感じたか?」+「どうしてそう思ったか?」
3.感じたことを元に「100字即興物語を創作」してシェア
各自、絵を3分で即興で描いてシェアしようという試みもありましたが、各時間よりもシェアする方法で戸惑う人が多々いたため、後からSlackにUploadしてシェアすることになりました。
講座の感想 「絵画の価値の転換点」を振り返る
鑑賞すると共に芸術史の”絵画の価値の転換点”、「写真の出現により、絵画の”高解像度で誤解なく伝えるコミュニケーションツールとしての役割”が終わったこと」を振り返り、そこから「解像度をあえて低くし、”コミュニケーション齟齬を設けることによる、アーティスト/鑑賞者の思考の自由度を高めるコミュニケーションツールの役割”」に苦悩して進んで行った歴史話が興味深かったです。
個人的に「”美術=美しいモノ”という定義を持っている人にとって、この芸術史の価値の転換点の話を聞かないと、”現代アートから自由な発想が導ける”という流れの心の整理がつかない」と感じているため、この説明はありがたかったです。
特にカンディンスキーの「音楽から絵画への感覚変換」が例が、うれしかったです。
カンディンスキーは、ゲームクリエイターの 水口哲也氏※のプレゼンで紹介されて以来興味を持っており、”イメージを言語化するにとどまらないトレーニング”も色々できるのでは?と考えています。
また100字即興物語をシェアし合った中に、音を使って物語を書いている人がいて、絵を見て音を思い浮かべる感覚変換も面白いと感じました。
※ゲーム製作にとどまらず、水口氏が目指しているのは共感覚をベースとして新次元の体験を研究していると理解しています。
「身体が音になる」共感覚的体験はいかに生まれたか? 水口哲也 × evala対談
SAS Institute Japan Ltd.
APAC マーケティングサイエンスチーム / データアナリスト
(以前はコンサルタント/データサイエンティストとして主に銀行でプロジェクトをしていました)
- 研究会への参加動機
- データ分析と対極に言われるデザイン思考/アート思考に興味を持ち、複数の本とセミナーに参加
- その後、現在の抽象的な思考のコミュニケーションが文字や対面の会話でしか行えないことが、ミスコミュニケーションの原因になっていると考え始める
- XRで伝えたい体験自体を共有するコミュニケーションができれば解決できるのではないかか?と妄想し、XR仮想体験空間構築の準備として、実空間の構築を学ぶために、京都造形芸術大学の空間演出デザイン学科(通信)で子育て/大学生/仕事と3足の草鞋で学び始める