【心理的限界:新規事業が生まれない理由】

高校球児の生まれ月は4.5.6月が多い?
何故だと思いますか?成長期が著しい時期の「遅生まれ」は体格的にも体力にも同年代の中で抜きん出た身体能力を発揮する事ができます。この運動能力の差で自分が同世代より優れているという思い込みからモチベーションが高く運動の能力も高くなることが想定されるそうです。

これは「限界の正体」の著者為末大さんが言っていたことで、スポーツの記録を越えるには「自分が思い込みに支配されている」事に気づくのが大切だと言っています。それに気付けば自分が見えている世界が違ってくるといいます。

奈良女子大の中田大貴准教授の研究成果によれば、4~6月生まれのJリーグ選手は全体の 34.7%で、プロ野球選手も32.8%。一方、1~3月の「早生まれ」選手はJリーグで14.6%、プロ野球も14.2%にとどまっている。とのことです。

「思い込み」の作用
例えば、恐れという「思い込み」。
1m四方の板の上に立つことは誰にとっても容易なことと思います。
では、もし同じ板が地上500mの高さにあったとしましょう。その時の心境を思い浮かべて下さい。多くの人は足がすくんで立っていられないでしょう。

でも、冷静に考えてください。

今地上にある板も500mの高さの板もただ立っていている分には落ちることはないはすです。つまり、「落ちたら死ぬ」という思い込みから恐れという感情で心が折れそうになっているのです。

体力的な問題以上に「思い込み」が良い意味でも悪い意味でも記録を左右するという事です。

実は創造性も同じです。
アート思考=アーティストの様な創造的な発想を生み出す上でも、まず「思い込み」つまり既成概念を取り払う事が重要なんです。自分のセミナーではこれを蚤のジャンプを例にお話ししています。

蚤は直径2ミリ程度ですが30センチもジャンプできます。人間に例えると東京タワーまでジャンプできることになります。ところが30センチジャンプしている蚤の集団を10センチの高さのコップにしばらく閉じ込めておきます。そうすると蚤の集団はコップを外しても10センチしか飛べなくなるそうです。

これを人間に例えると、心理的限界学習性無力感の状況にあるといえます。

元の通り飛ぶ様になるには、普通に飛んでいる蚤を1匹混ぜるだけで全員が元の様に飛び始めるそうです。

これは新規事業が生まれない組織の状況に似ています。
新規事業部が編成され、最初はさまざまな方向性や可能性に向けて飛び跳ね、やっと生まれた提案を上申します。
すると、上司から

「それは本当に儲かるのか?」の一言、、、

これが続くと心理的限界と学習性無力感が生まれ始め、飛べない部署になっていきます。延いては離職者も生んでしまいます。

どれだけ画期的な発想をする人が組織にいても、この環境が新規事業やイノベーションを心理的に押さえつけてしまいます。

イノベーターには人並外れた創造性だけでなく信念と情熱でこの心理的抑圧を跳ね除けられるくらいの精神力が求められます。スティーブ・ジョブスのようなイノベーターはこの2つを兼ね備えていたからこそイノベーションを実現できたのでしょう。さらに彼の情熱やビジョンに共感する事ができる優秀なスタッフに支えられていたということになります。ただ、ジョブズのようなイノベーターは周りを見渡しても見つからないのは当然のことです。

大切なことは、イノベーションとまでいかずとも、クリエイティブな発想をできる職員をどれだけ新規事業の環境に取り込めるかです。どれだけ優れた創造性の持ち主でも環境に潰されてしまってはイノベーションの実現には程遠いわけです。

イノベーションや新規事業は1人の力では実現しません。<人と違った発想をする人>が自由に発言でき実験が許される組織環境が必要不可欠です。

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